ゴルフダイジェスト・オンライン

「デジタル体験=顧客提供価値」だからこそ、ゴルフダイジェスト・オンラインはユーザー視点の獲得手法をDXした

ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)について
ゴルフで世界をつなぐ GDO

ゴルフダイジェスト・オンライン(Golf Digest Online、以下GDO)は、ゴルフ用品のオンラインショップやゴルフ場の予約など、ゴルフに関連するインターネットサービスの提供をメイン事業として展開しています。

また、メディア運営・レッスン・テクノロジーを導入した練習場・スコア管理・分析アプリといった事業やポータルサイトも手掛けています。

課題

同社はウェブサイト/アプリというデジタル接点に注目し、デジタル上の顧客体験の向上に取り組んでいます。常にユーザーファーストの視点でデジタル体験の改善すべき点を見つけ出し、実際に改善の活動をおこなうというサイクルを回し続けています。

改善点を見つけるためにさまざまなユーザーテストを実施したり、定性的な評価を把握するためにNPS(ネットプロモータースコア)を用いた顧客満足度調査などを実施していました。しかし、こうした従来のUX調査手法では所要時間や人的リソースが膨大になってしまい、同社が提供しているさまざまなサービスのうち、限られた一部にしか実施できていませんでした。また、新型コロナウイルスの感染拡大によって、被験者を対面で集めるユーザーテストを行えなくなりました。

こうした課題を解決するために、オンラインの顧客行動を可視化するツールを検討する中で出会ったのが、Contentsquareのデジタル体験アナリティクスです。

解決策

Contentsquareの特徴的な機能の一つである「セッションリプレイ」が、同社の課題解決の大きな一歩になりました。各種の分析から問題がありそうなところ、事業にとってインパクトが大きいところを絞り込んだ上で、「なぜ、その問題が起きているのか?」を確認するために実際のユーザー行動をリプレイで視聴するというアプローチをとれるようになりました。

特定の部門でしか使いこなせない、エンジニアしか触れないといったハードルが高いツールでは、それが難しい。Contentsquareはその観点でも同社にフィットしました。

顧客体験分析から得たインサイトの例

GDOが実際にContentsquareを活用した改善施策の事例を紹介します。 

多くのユーザーがアクションエリアまで閲覧しているにもかかわらず申し込み完了しない

GDOが提供しているゴルフ場予約サービスのひとつに「1人予約」があります。同伴者のいない単身のゴルファー同士がグループを作ってラウンドができるというサービスです。

申し込みフォームの離脱軽減とCV向上を目指し「ゾーニング分析」をおこなったところ、ある程度のユーザーはページ下部まで閲覧していることがわかりました。

予約導線のゾーニング分析①

クリック率の分析を実施したところ2つの課題が判明しました。

1.「注意事項を了承する」のチェックボックスを押した割合よりも、アクションボタンエリアのクリック率が大幅に低い

「注意事項を了承する」にチェックを入れた後は「予約する」を押すだけで予約が完了するという状況にもかかわらず、そこで離脱しているユーザーが多く存在していることが判明しました。離脱率は新規ユーザーでは40%、既存ユーザーでは53.8%でした。

2. ボタンではないエリアをクリックしている

人数が集まらない場合は予約不成立になるという注意事項が表示されます。この注意事項に関するエリアは7.69%もクリックされていました。

この2つの課題を踏まえて、予約行為前に機能や注意事項を理解してもらうべきであるという仮説を立てました。

仮説に基づき、トップの見出し画像に2つの変更を加えた結果、コンバージョン率が未実施に比べ2.6ポイントも向上したのです。さらにつぶさに分析したところ、改善後の施策を経由したセグメントは、経由しなかったセグメントと比較してCVRが0.71ポイント高いことも判明しました。

成果

GDOでは、このように従来のユーザーテストで得られなかった情報がContentsquareの機能によって分析できるようになったと振り返っています。

仮説に基づいた改善施策がきちんと結果につながっていますので、上述の「1人予約」以外のサービスでもContentsquareの利用範囲を広げていこうと取り組みを進めています。

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「UXを見る」ことを当社のカルチャーにしたいと思っています。事業部門でキャンペーンを担うマーケティング・チームも、UIを手掛けるデザイナーも、プロダクトを作る開発チームも、収益を担う営業も。さまざまな役割のメンバーがContentsquareを使って、自分のお客さまがどんな体験をしているか、自分自身で見る。そして、それぞれの立場で改善をし続ける。それが“標準”になるように、定着させていきたいと考えています"

加藤 裕稔 氏

ゴルフダイジェスト・オンライン
UXD本部 本部長

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